MotoGP第13戦ヨーロッパGP MotoGP決勝
2020/11/09
MotoGP第13戦ヨーロッパGP、MotoGPクラスは、スペインのバレンシア、リカルド・トルモサーキットで決勝レースを行ない、ジョアン・ミル(スズキ)が優勝した。
MotoGPクラスの決勝レースは気温22度、路面温度25度のドライコンディションで争われた。ポールポジションからポル・エスパルガロ(KTM)が好スタートを切ってレースをリードする。
1周目の8コーナーでファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア)が相次いで転倒。接触転倒ではなく、同じコーナーでの単独転倒で、アレイシ・エスパルガロはその場でリタイア、クアルタラロは再スタートできたものの、最後尾まで後退する。
2周目にアレックス・リンス(スズキ)がポル・エスパルガロを交わしてトップに浮上。3番手にミル、4番手にミゲール・オリベイラ(KTM)、5番手に中上 貴晶(ホンダ)6番手にヨハン・ザルコ(ドゥカティ)の順で続く。この6人が序盤に後続との差を広げて、トップ集団を形成するが、それぞれのポジションをキープしたまま周回を重ねていく。
この中から中盤にはザルコが遅れ始め、トップ集団は5人に。中上はレース中盤の15周目にオリベイラを交わして4番手に浮上するが、この時点でトップを争う3人とは約1秒半ほどの差があった。
トップ争いは残り10周となった17周目の8コーナーでミルがリンスを交わしてトップに浮上。トップに出たミルはファステストラップを更新して2番手以下とのリードを広げようとする。レース終盤の23周目にはミルとリンスの差は1秒以上に広がり、そのままミルがMotoGPクラス29戦目で初優勝を達成した。
2位にリンスが入賞し、スズキがMotoGPクラスでは初のワンツーフィニッシュを達成。最高峰クラスでのスズキのワンツーフィニッシュは1982年の西ドイツGP以来、38年ぶりとなる。
ポル・エスパルガロが3位に入賞し、今シーズン4回目となる表彰台を獲得。中上は終盤、ポル・エスパルガロとの差を縮めたが、トップから2.194秒差、3位に0.991秒差の4位でゴール。インディペンデントチームトップを獲得。アンダルシアGPに続いて、MotoGPクラスベストリザルトタイとなった。
オリベイラは中上に交わされた後遅れ、単独5位でゴール。6位にジャック・ミラー(ドゥカティ)が続き、前戦のペナルティでレース中にロングランペナルティを課せられたブラッド・ビンダー(KTM)は7位でゴール。8位にアンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)、9位にザルコ、10位にダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)の順で続いた。
フランコ・モルビデリ(ヤマハ)は序盤は7番手で周回していたが、後退。11位でゴール。ステファン・ブラドル(ホンダ)が12位に続いた。エンジン使用基数のリミットを超える6基目のエンジンを投入したことから、そのペナルティとしてピットレーンからのスタートとなったマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)は13位に入賞。クアルタラロは転倒後再スタート、14位に入賞した。
ロレンツォ・サバドーリ(アプリリア)は9周目の14コーナーで転倒しリタイア。アレックス・マルケス(ホンダ)は8番手走行中の24周目の1コーナーで転倒リタイア。
ティト・ラバット(ドゥカティ)は12周を回ってピットに入りリタイア。フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)は6周目の2コーナーで転倒リタイア。カル・クロッチロウ(ホンダ)は6周目の8コーナーで転倒リタイア。土曜日から復帰したバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)は5周目にトラブルに見舞われてマシンを止め、リタイアに終わった。
優勝したミルはランキングトップを堅持。ランキング2位のクアルタラロとのポイント差は37ポイントに広がった。リンスがクアルタラロと同ポイントのランキング3位に浮上。ビニャーレスはリンスから4ポイント差のランキング4位に後退、ビニャーレスから4ポイント差のランキング5位にモルビデリが続き、モルビデリと同ポイントのランキング6位にドビジオーゾが続くなど、ミルがポイント争いを抜け出しているものの、ランキング2位以下は接戦となっている。
MotoGP第13戦ヨーロッパGP MotoGPクラス決勝結果
1 ジョアン・ミル(スズキ)
2 アレックス・リンス(スズキ)
3 ポル・エスパルガロ(KTM)
4 中上 貴晶(ホンダ)
5 ミゲール・オリベイラ(KTM)
6 ジャック・ミラー(ドゥカティ)
7 ブラッド・ビンダー(KTM)
8 アンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)
9 ヨハン・ザルコ(ドゥカティ)
10 ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)
11 フランコ・モルビデリ(ヤマハ)
12 ステファン・ブラドル(ホンダ)
13 マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)
14 ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
R ロレンツォ・サバドーリ(アプリリア)
R アレックス・マルケス(ホンダ)
R ティト・ラバット(ドゥカティ)
R フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)
R カル・クロッチロウ(ホンダ)
R バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)
R アレイシ・エスパルガロ(アプリリア)
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