かゆいところに手が届く「気遣い」こそがメイド・イン・ジャパン。
2019/02/18
森:僕ね、ディズニーランドが大好きなんですよ。アトラクションに長蛇の列ができていると、キャストたちが待っている人たちを楽しませようと動く。それを指示している人がいるわけでしょ。あ、あれがマネージャーやなとか、観察するのが好きなんです。園内で流れる音楽も、同じ曲なのにエリアごとにシームレスに違う曲調へ移行する。お客さまにどう喜んでもらおうかと真剣に考えている人たちを見ると、いろいろなヒントが隠れているんです。それを見つけるのがすごく好きなんですよ。
中西:わかります。例えば、地域によっては価格が高いとよそへ行ってしまうことが多くても、関西では値切る。どうして値切るかわかるか?と聞かれたとき「お前から買いたいんや。だから値切る」と言われたんです。あなたから買いたいと思わせるバイヤーにならなければならないと思いました。モノもサービスも。自分の価値を下げないことの大切さですよね。また、人と人とのつながりも大事にしなければならないと思います。
森:モノを作って売る仕事とはいえ、もしそこを辞めて別の仕事をするとしても、必ずいまやっていることは役に立つ。僕もいろんな仕事をしてきましたが、そこで得た知識や経験は「コイツわかってるな」と相手に思わせることができるだけの武器になっています。情報は自分で取りに行かなければならない。どの世界でも最新の情報を持っていれば、あえて最新の技術やマテリアルを捨てて古いものを選ぶこともできます。技術を応用して新しく他の仕事を生み出すこともできるはずですからね。
ウチの製品はただモノを売るだけでなく、そこに付随する情報、サービスを一緒にお客さまに提供できます。お客さまから「スタンドどれがいい?」って聞かれたとき、高いものを買っては欲しいけど、商品としてはこっちがいいと思うと言えるだけの情報を持っていなければならないと思いますね。そうでなければ通信販売でいいし、インターネットで誰もが情報を得られる時代ですから。
だから、商品の使い方ひとつも時代に合わせムービーで見せてしまう。これがどういうもので、使い方も簡単そうだなということがわかった上で安心して買ってもらうことができるというわけです。
<会社紹介>
<会社名>
有限会社 森製作所 J TRIP
<ネーム>
自分の使っているスタンドを見たらJ TRIPだったという人は少なくない。スタンドの専門メーカーと言っても過言ではない商品ラインナップとそのクオリティは、一般のライダーだけでなく、ロードレースの世界でも使用されるなど信頼も厚い。スタンドは車体の形状に合わせ、さまざまなタイプにフィットする豊富なバリエーションを持つ。
大阪府八尾市恩智北町1丁目62-1
TEL:059-375-0955
まとめ:松岡佳枝
写真:大西としや
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