デイビスが優勝、レイのタイトル確定せず(SBK第10戦セパン 決勝第2レース)
2015/08/02
SBK(スーパーバイク世界選手権)第10戦セパンラウンドは、マレーシアのセパンサーキットで決勝第2レースを行ない、チャズ・デイビス(Aruba.it レーシング-ドゥカティSBKチーム)が優勝した。
ポールポジションからトム・サイクス(カワサキレーシングチーム)が好スタートを切ったものの、マックス・ビアッジ(アプリリアレーシングチーム)が1コーナーにトップで進入。しかし、ビアッジのラインがややはらみ、2コーナーに向けて、インに寄ったところでイン側にいたライダーと接触、ビアッジは転倒し、ビアッジのアウト側にいたサイクスも影響を受けて遅れてしまう。
デイビスは1周目をトップで終えると、3周目に約1秒、6周目に約2秒、11周目には約3秒の後続へのリードを築きトップを独走する。2番手には1周目からジョナサン・レイ(カワサキレーシングチーム)がつけるが、デイビスとの差を縮めることができない。しかし、16周のレースの終盤に入ると、デイビスとレイの差が縮まり、最終ラップにはレイが急激にデイビスの背後まで迫る。最終ラップに入るコントロールライン上で約1秒2あった差は3セクター目ではコンマ5秒まで縮まり、バックストレートに出た時点で完全にデイビスを捕らえたレイは、スリップから抜け出しトップに立つ。そして、勝負は最終コーナーとなり、デイビスがインから前に出る。アウトからかぶせたレイとデイビスは一瞬接触、これでレイがやや遅れ、デイビスがコンマ091秒の僅差で逃げ切って今シーズン4勝目をマークした。レイは惜しくも2位でゴール。今レースでタイトル確定の可能性のあったレイだが、タイトル確定は次戦ヘレスに持ち越しとなった。
序盤から単独3番手を走っていたジョルディ・トーレス(アプリリアレーシングチーム-レッドデビルズ)が今シーズン2回目の表彰台となる3位に入賞。序盤から接戦の続いた4番手争いを制したシルバン・ギュントーリ(パタ・ホンダ・ワールドスーパーバイクチーム)が4位でゴール。5位にマイケル・ファン・デル・マーク(パタ・ホンダ・ワールドスーパーバイクチーム)、6位にレオン・ハスラム(アプリリアレーシングチーム-レッドデビルズ)の順で続いた。
7位にダビド・サロム(チームペデルチーニ)、8位にアレックス・ロウズ(ボルトコム・クレセント・スズキ)、9位にマッテオ・バイオッコ(アルテアレーシング)、10位にロマン・ラモス(チーム ゴー イレブン)が続き、サイクスは1周目に遅れ追い上げていたものの、8位走行中の6周目に転倒、再スタートして14位でチェッカーを受けた。ビアッジはスタート直後の転倒でリタイアとなった。
チャンピオンシップ争いではレイが452ポイントでランキングトップをキープ。144ポイント差のランキング2位にデイビスが浮上し、サイクスはデイビスと13ポイント差のランキング3位に後退した。残り3戦、次戦は9月20日開催のスペイン、ヘレスラウンドとなる。
WSS(スーパースポーツ世界選手権)クラスでは、ポールポジションスタートのパトリック・ヤコブセン(コア モータースポーツ タイランド)がスタートからレースをリードしてWSS初優勝を達成。ヤコブセンはWSSで初めて優勝したアメリカ人ライダーとなった。ゴール直前まで僅差でヤコブセンと争ったジュール・クルゼール(MVアグスタ・レパルトコルセ)が2位に入賞。最終ラップにケナン・ソフォグル(カワサキ・プセッティ・レーシング)を交わしたロレンツォ・ザネッティ(MVアグスタ・レパルトコルセ)が3位に入賞。ソフォグルは4位に終わった。
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